海外旅行でスマホの通信費を抑えたいけれど、いつも使っている番号は残しておきたい。そんなとき、デュアルSIMの仕組みを使うと、通話とデータ通信を賢く分けることができます。
eSIMと物理SIMを両立させると何ができるのか、どう設定するのか——順を追って説明していきます。
結論:デュアルSIM対応端末なら、物理SIMで通話(国内番号)を維持しつつ、旅行先用のeSIMでデータ通信を利用できます。通話とデータを役割分担することでコストを抑えながら、緊急時の連絡手段も確保できます。出発前に端末の対応確認・SIMロック解除・本人登録要件のチェックを済ませておくのがポイントです。

この記事でわかること
- デュアルSIMでeSIMと物理SIMを組み合わせる基本的な考え方
- 出発前に確認すべき端末要件とSIMロック解除の手順
- 旅のシーン別(帰国後も番号維持・複数国周遊・長期滞在)の使い分けパターン
- eSIMの設定から現地での回線切り替えまでの最小ステップ
- デュアルSIM運用に向いている人・向いていない人の目安
デュアルSIMの基本:eSIMと物理SIMの組み合わせなら何ができるか
通話と通信を分ける使い方
デュアルSIM対応端末では、物理SIMとeSIMを同時に登録しておくことができます。一般的な使い方は「通話は物理SIM(普段の番号)、データ通信は旅行先用のeSIM」という役割分担です。
国内で使っているキャリアの番号をそのまま維持できるので、帰国後に設定を戻す手間も少なく済みます。緊急時に日本の番号へかけてもらえる安心感もあります。
ただし、データ通信は一度に1回線のみアクティブになります。「2回線で同時に高速通信」はできないので、その点は誤解のないよう確認しておいてください。
2国以上を周遊するときの工夫
複数国を巡る場合、各国・地域に対応したeSIMプランを事前に購入しておき、入国のタイミングで切り替えるという方法が使えます。
物理SIMを抜き差しする必要がないため、SIMピンを持ち歩く必要もなくなります。荷物を増やしたくないミニマムな旅支度に合っています。
出発前に確認:デュアルSIM対応端末か、SIMロック解除済みか
動作確認の方法
まず、手持ちのスマホがeSIM対応かどうかを確認します。電話アプリで「*#06#」を発信して、EID番号が表示されれば対応端末です。表示されない場合はeSIMを使うことができません。
iPhoneはXS/XR以降、AndroidはPixel 4以降やGalaxy S20以降など、近年の主要機種の多くが対応しています。詳しくはeSIM-sanの動作保証端末ページで機種名を検索して確認しておくのが確実です。
次に確認したいのがSIMロック解除。eSIMを利用するにはSIMロック解除(SIMフリー化)が必須です。iPhoneなら「設定→一般→情報」で「SIMロックなし」と表示されていればOK。ロックがかかっている場合は、ご契約の携帯キャリアで手続きを済ませてから渡航の準備を進めましょう。
eSIMの基本的な仕組みが気になる方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
→ eSIMとは?難しい用語をまどかちゃんが超わかりやすく解説
旅のシーン別:実際の使い分けパターン
パターン1:帰国時も物理SIMを維持したい場合
国内キャリアの物理SIMをそのままにして、eSIMだけを海外用に切り替える方法です。帰国後はeSIMを削除するか、データ通信の主回線を物理SIM側に戻すだけで元の状態に戻せます。
既存の契約に影響を与えず、番号もそのまま。旅行前後の手続きが最小限で済むので、海外旅行の頻度が高い方にも使いやすい運用です。
パターン2:短期周遊で複数国を巡る場合
複数国・地域に対応したプランを選ぶか、各国用のプランを事前に購入しておき、入国後に回線を切り替えます。
物理SIMの抜き差しが不要なため、移動が多い周遊旅行でも設定の手間が少なく済みます。
パターン3:長期滞在で地元SIMを欲しい場合
1ヶ月以上の滞在など、現地SIMを物理カードで購入したい場面では、物理SIMスロットを現地用に空けておき、eSIMに国内番号を残すという逆の運用も可能です。
スロットの使い方を滞在スタイルに合わせて考えると、無駄なく組み合わせられます。
| シーン | 物理SIMの使い方 | eSIMの使い方 |
|---|---|---|
| 帰国後も番号維持 | 国内番号(通話用) | 海外データ通信用 |
| 複数国の短期周遊 | 国内番号(通話用) | 各国対応プランに順次切り替え |
| 長期滞在・現地SIM希望 | 現地SIM(データ・通話) | 国内番号を維持(着信対応) |
自分のスマホがeSIM対応かどうかは、出発前に必ず確認しておきましょう。eSIM-sanの設定ガイドでは機種別の手順もまとめています。
eSIM設定ガイドを見る向いている人、向いていない人
デュアルSIM運用が便利かどうかは、旅のスタイルによって変わります。
向いている人
- 複数国を周遊するタイプ
- 年に数回以上海外に行く頻繁な渡航者
- 現地でも日本の番号への着信を受けたい人
- 旅先でも通話が必要な仕事上の事情がある人
向いていない人
- 1カ国・短期滞在で、データ通信はWi-Fi中心の人
- スマホの設定変更にあまり慣れていない人
- 端末がeSIM非対応、またはSIMロック解除未対応の場合
Wi-Fiルーターやポケット型ルーターで十分という旅行スタイルなら、デュアルSIM運用の必要性は高くないかもしれません。自分の使い方に合わせて選んでみてください。
設定から現地利用まで:最小限のステップ
QRコード読み込みから開通まで
eSIMの設定はQRコードを読み取るだけで完了します。概ねの手順は以下の通りです。
- 購入後に届くQRコードを表示する(メールやマイページから確認)
- スマホの「設定→モバイル通信(またはSIMカード)」を開く
- 「eSIMを追加」または「モバイル通信プランを追加」をタップ
- QRコードをカメラで読み取る
- プラン名を確認して追加を完了する
慣れれば5分以内で設定できます。iPhoneとAndroidでは画面の名称が若干異なるので、機種別の手順はこちらの記事を参考にしてください。
→ iPhoneのeSIM設定方法を画面キャプチャで解説
→ Android(Pixel・Galaxy等)でeSIMを設定する方法
渡航中の回線切り替え方法
現地でデータ通信をeSIMに切り替えるには「設定→モバイル通信」から、使用する回線を選択するだけです。物理SIMとeSIMのどちらをデータ通信に使うか指定できます。
韓国LGプラン(電話番号付き)および台湾eSIMでは、本人登録が必要な場合があります。登録が完了していないと接続できないので、渡航前に確認・手続きを済ませておきましょう。
よくある不安と解決策
「アクティベート中のまま表示されているけど大丈夫?」
問題ありません。端末や回線の状況によって「アクティベート中」と表示されたままになることがありますが、アクティベート自体は完了しています。時間をおくか、渡航後に現地の電波をつかんだタイミングで表示が消えることがほとんどです。
「eSIMを追加したら、今使っている物理SIMの契約が変わったりしない?」
eSIMを追加しても既存の物理SIMの契約は変わりません。帰国後にeSIMを削除(または無効化)すれば、元の状態に戻ります。
「同じ端末に2つのeSIMを設定して2カ国分を同時に使えますか?」
2つのeSIMを登録しておくこと自体は可能ですが、データ通信は同時に1回線のみ有効になります。実務的には「現在地に合ったプランをアクティブにして使う」という運用が確実です。
「複数回の旅行で同じQRコードを再利用できますか?」
1つのQRコードは1回の設定にしか使えません。2回目以降の渡航では、その都度新しいプランを購入してください。
デュアルSIM運用で迷いやすいのが「どちらをデータ通信メインにするか」の設定。渡航前に一度テスト切り替えをしておくと、現地での操作がスムーズになります。
よくある質問
デュアルSIM対応端末で、eSIMと物理SIMを同時に動作させられますか?
同時に登録しておくことは可能です。通話は物理SIM、データ通信はeSIMと役割を分けて使うのが実用的な運用方法です。ただし、データ通信は一度に1回線のみアクティブになります。2回線で同時にデータ通信はできません。
物理SIMをそのまま使いながらeSIMを追加できますか?
できます。eSIMを追加しても既存の物理SIMの契約には影響しません。帰国後は設定からeSIMを削除するか無効にするだけで元の状態に戻せます。
デュアルSIMなら2つの国のeSIMを同時に使えますか?
2つのeSIMを端末に登録しておくことは機種によって可能ですが、データ通信は同時に1つしかアクティブにできません。実際には「現在地に対応したプランに切り替えて使う」という方法が確実です。
韓国やアジアの複数国を周遊する場合、eSIMの乗り替えは簡単ですか?
新しいプランのQRコードを読み取って設定するだけなので、操作自体はシンプルです。ただし、韓国LGプラン(電話番号付き)や台湾eSIMでは本人登録が必要な場合があります。渡航前に登録要件を確認・完了させておくと安心です。
まとめ
デュアルSIMを活用すれば、国内の番号を維持しながら海外でのデータ通信コストを抑えることができます。設定の流れもQRコードの読み取りと回線の切り替えが中心で、一度やってしまえば次回以降はスムーズになります。
向いていない状況もあるので、自分の旅のスタイルと照らし合わせて判断してみてください。事前準備の段階で端末対応・SIMロック解除・本人登録要件の3点を確認しておくと、現地でのトラブルをかなり減らせます。
設定方法や対応端末の確認は、eSIM-sanの公式ガイドページでまとめて確認できます。出発前にチェックしておくと安心ですよ。
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